尖圭コンジローマに感染すると、性器周辺に赤いイボの塊が出現します
性器クラミジア感染症や淋病ほど感染者数は多くないものの、厚生労働省の報告によれば尖圭コンジローマの感染者もこの20数年増え続けています。
尖形コンジローマは良性型の「ヒトパピローマウイルス」(HPV)に感染することで発症するSTDですが、感染者に感染源として思い当たるところを尋ねたところ、男性の約70%は特殊浴場をはじめとする性風俗を挙げており、女性では夫から感染したというケースがほとんどです。
尖圭コンジローマの症状は感染後1ヶ月から遅くとも3ヶ月以内に現れます。男性ではペニスの亀頭やその周辺などにニワトリのとさかを連想させる赤いイボの塊がたくさん現れます。亀頭やその周辺にイボができるのは、セックスで力が加えられた時に、小さな傷ができてウイルスが侵入しやすいためです。女性の場合は、外性器から肛門周辺に、同じような赤いイボ状のブツブツがたくさんできます。
治療の基本は、電気焼灼や凍結療法、レーザーやメスなどを使った外科的手術でイボを取り除いたり、抗生剤軟膏「イミキモド5%クリーム外用」などを使用します。出産の時の産道感染で、赤ちゃんの咽頭に多発性パピローマがうつることもあるので、そのような場合は帝王切開が行われることもあります。