セックスの相手を一人に限定し、コンドームを着用して性病を予防しましょう
若い年齢の男女に増えている性器クラミジア感染症、淋病をはじめ、梅毒、性器ヘルペス、尖形コンジローマ、カンジダ症などのSTD(性感染症)を予防するうえで、まず大切なことは、不特定多数のセックスパートナーを持たずに相手を一人に限定することです。
性感染症にかかっていないことが確認できている相手とのセックスならば、感染の恐れはありません。一方、セックスの相手が多ければ多いほど、感染リスクは増大していきます。
しかし、現在のパートナーが一人でも、そのパートナーが性感染症にかかっていないかはなかなか見極めにくいものです。性感染症のなかには発症までの潜伏期間が長いものがありますし、発症しても症状がほとんど現れないものあります。
さらにパートナーの前のパートナーが性感染症にかかっていないかという問題があります。例えば、現在の彼氏の元彼女が病気を持っていれば、現在の彼氏の相手があなただけでも既に感染している可能性がありますし、さらに元彼女の元彼氏が…となればもうわかりません。
東京都予防医学協会が職業別にクラミジア感染症の感染率を調べた(90年代)ところ、女性代性の感染率は20%と非常に高く、特殊浴場で働くいわゆる「ソープ嬢」の15%、その他の風俗嬢の17%よりも高いという驚きの結果が出ています。
それにもかかわらず、今日でも多くの若者は「自分も彼女(彼氏)も性病は持ってないから問題ない」、「性病を持ってそうな子とはやらないから大丈夫」などと、具体的な根拠のないまま、無防備なセックスを繰り返し、性感染症を拡大させているのです。20歳代のエイズ患者も報告されるなか、性感染症の予防はますます重要になります。
知り合って間もない人とセックスをするならば、コンドームの着用は性感染症を予防するために絶対欠かせません。精液を介しての感染を防ぐためには、ペニスを挿入する前からコンドームを着用することが大切です。勃起した状態で射精前に出てくるカウパー腺液にも精子がわずかながら含まれているため、射精直前にコンドームをつけてからでは手遅れの可能性があるのです。
また射精後に、挿入したまま抱き合っているカップルの方も少なくないと思いますが、射精後にペニスが弛緩すると、コンドームとペニスの間に隙間ができて精液が漏れ出し、性感染症に感染するリスクが生じます。セックスが終わったらコンドームの根元をしっかり押さえて、精液が漏れないように外しましょう。
またネットやアダルト雑誌などで多彩な性描写に触れる機会が多い現代の若者は通常の性器同士のセックスだけでなく、オーラルセックス、クンニリングスなども頻繁に行います。これらの行為は基本的にコンドームを着用することはありませんので、口から性器、性器から口へとクラミジア、カンジダ症がうつるリスクがあるので注意が必要です。